2017年02月08日

629 小 屋 ( ぼ ち ぼ ち や ら ね ば )

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梅もほころぶ

 立春も過ぎて春が近づきつつあるのか、寒い奈良筋(ならすじ)の我が家の梅も、さすがにほころび始めた。寒さに弱い私は、近づく春には目を背(そむ)けつつ冬ごもりをしていたが、晴れた日には心が痛んで、とうとう小屋の細工を始めた。

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替え刃新調

 愛用の仮枠(かりわく)ノコの切れ味が悪くなったので、1人でログハウスを刻んだ私の陶芸の師匠の言葉を思い出した。その言葉は、「ノコは、切れなくなったら、研(と)いだりせずに新しい替え刃を買って取り替えるのが良い。」というものであった。取り替えるのは、2回目だが、買ってくると、少しワクワクする。

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まず、奥を切る

 新しく買ったノコの刃は、以前と違うものに進化していた。刃が左右に少し開いているアサリというものができていたのだ。アサリがあると、ノコの金属の厚さより広い溝ができるので、以前のようにノコが詰まって動かなくなったりはしないのだ。ただし、ノコの切る溝が広くなるので、けがき線の真ん中を切るのと、左か右を切るので、1mm程の誤差が出てしまうのだ。

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次に、手前を深さまで

 既に昨年の寒くなる前に、小屋の全ての骨組み材料を切り抜いていた。残っている作業は、小屋の外壁にする板を打ち付ける横さんを取り付ける細工のみである。横さんは、柱に5cm角の角材を横に打ち付ける。この細工は、なかなか微妙で時間がかかる。

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最後に切りすぎないよう水平に

 横さんは、5cmの厚さなので、柱と交わる部分は、半分の2.5cmの厚さにする。柱の方も、横さんがくる部分は、2.5cmノミで彫り取っておく。すると、横さんを柱に打ち付けた時、柱と横さんが同じ高さになる。


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ノコ目の無い所を横からノミで

 この作業は、「面(つら)を合わす」という作業である。柱と横さんが同じ高さだと、外壁の板を打ち付ける時、うまくぴたりと板がそろうことになり、仕上がりが良くなるのだ。その分、丁寧に作業を進めなくてはならない。

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端を少しだけ刻む

 柱の長さは、4mに近いので、上下に1本ずつと間に2本の計4本の横さんを打つことにしたので、1本の柱に付き4カ所の刻みを入れることになる。四角(よすみ)の柱は、例えば、東と南の間なら、東側に4カ所、南側に4カ所、計8カ所の刻みを入れなければならない。

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今度は上から

 寸法を測って、柱にけがき線を入れたら、まず、ノコで5cm幅の両脇に、2.5cmの深さまで切り目を入れる。慎重に丁寧に切っていかなければ、いけない。正確に切り目が入ったら、両横を少しノミで削り取る。作業中に端が木目に沿って欠けてしまうのを防ぐためだ。

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最後は平らに底の面取り

 それが終わったら、今度は真ん中辺りをノミで削っていく。最後に刻みの底の部分が平らになるように慎重に面を取っていく。途中で失敗すると、柱を作るところからやり直しになるので、丁寧に作業を進める。1本の柱に付き4カ所の刻みを付けるだけで、2時間くらいかかる。私の集中力は、柱1本分しかないので、1日柱1本分だけ刻み、後は農園に出かけることにしている。
posted by tentijin at 22:13| 愛媛 ☁| Comment(4) | 随想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
始まりましたね。小屋というより住宅建築ですね。まる2年ですか?道具、昔は研ぎ、今は取り替えの時代のようです。昔、歯の折れた両刃鋸を使っていた大工さんに、くれと言ったら、愛用の者なのでだめだと言われました。値段を聞いたら当時の価格で8万円!DAIKIで1,800円ほどでした。打ち込みの両刃鋸だったそうです。今ではこのような道具を使っている大工さんは居ないでしょう。春間近・・・梅ほころぶ。
Posted by 鬼城 at 2017年02月09日 08:19
 春の訪れとともに始動ですね。2時間も集中できれば上等です。
 真直ぐ切るって難しい。今日もケーキを切っていて何て不細工と思ってしまいました。
 鋸の刃の取り替え、参考になりました。とは言っても我が家のそれは買ってからまだ余り使っていませんけど。
 近所のあちこちで梅が綺麗ですね。
Posted by 吉野の食いしんぼう at 2017年02月09日 13:12
鬼城様
 穴掘りから計算すると、7年目になります。我ながら辛抱です。私の父も、よく愛用のノコをヤスリで目立てをして使っていました。それが当たり前だと思っていた私ですが、目から鱗のお師匠さんは、ちっぽけな私の小屋などとは比較にならない立派なログハウスを成川に建設されました。すごいことだと、今やっと、分かりました。
Posted by tentijin at 2017年02月09日 14:16
吉野の食いしんぼう様
 私の小屋作りも、元々は、陶芸の師匠の道をもう少し究めてみたいというところからきています。この師匠は、三間のOさんです。吉野の食いしんぼうさんも、よく御存知だと思いますよ。私の夢は、どうも自分の寿命に阻まれるかも知れませんが、夢見る爺さんとして頑張ってみます。
Posted by tentijin at 2017年02月09日 14:23
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