2017年03月10日

638 蕗 の 薹 ( ふ き の と う )

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果たして蕗の薹なのか?

 我が家の空き地に蕗を植えたのが、2年ほど前であった。地主さんの畑の柿の木の下に植えられていたものをいただいて、移植したのだ。、動機は不純で、いつか蕗の薹が収穫できる日がやって来れば良いのにという思いであった。

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割ってみると、間違いなさそうだ

 少し不安もあった。なぜなら、地主さん家(ち)の蕗は、2本の柿の木の下に一面に生えている。ほぼ4m四方の広さがあるが、何と蕗の薹は、1個たりとも見たことがないのだ。蕗の薹のできない種類ではないかという気がしていた。

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他の山で発見したものと一緒に

 一方、通りすがりの道路脇に4〜5個も蕗の薹を見つけたりするときもある。彼らは、夏が闌(た)けてくると、雑草の中、太陽の陽を浴びることが難しいくらい。虐げられて生活をしているだ。

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刻んで調理開始

 それに比べて地主さん家(ち)の蕗は、ほこほこの畑の土に植えられ、雑草など生える隙間もないくらい我が世の春を謳歌している。条件の悪い所では、植物も子孫を残そうと努力するのが、常なのだから、ひょっとしたら、私のこの気づきが当を得ているのかも知れない。そんな淡い望みも心に浮かぶ。

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オリーブオイルで炒めます

 我が家の空き地は、文字通りの荒れ地で、クルミの木の下に植えてみた。少し日陰くらいがむいているように思ったからだ。翌年もいただいて2〜3本植えた。夏になっても雑草に覆われそうになりながら、何とか生き残っている。案外これくらいの条件の悪い状況の方が良いのかも知れないと思いながら待つこと2年。行って枯葉を除いてみると、何とたった一芽、蕗の薹らしき芽を発見、色がきれいな緑でないのが少し気になる。

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イリコ味噌と混ぜて

 収穫して2つに割ってみる間違いなく匂いも姿も蕗の薹と思われる。近所の赤土の痩せた土地の上にも発見していたので持ち帰り、切ってオリーブオイルで炒める。秋に一緒に坊ちゃん劇場へ行った下組のお婆ちゃんからいただいたシラス干しと味噌で作っておいたイリコ味噌に混ぜてみる。

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絶品春の味おつまみで一杯

 生きていると、今の状況は少し地獄のようだと思える瞬間があるが、できた蕗の薹のおつまみをぱくり、えもいわれぬ春の美味が口の中に広がり、絶品おつまみで飲むビールの味は、こりゃ極楽以外の何物でもないわい。
posted by tentijin at 09:34| 愛媛 ☁| Comment(4) | 随想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 1枚目の写真を見て、色とグロテスクな形状に「こっれって何?」大丈夫かなって思いました。蕗の薹で良かったです。香りと苦みは正しく大人の味でしょう。蕗味噌は、美味しいとされる料理ですね。正解の調理。絶品春のおつまみで乾杯!
Posted by 吉野の食いしんぼう at 2017年03月10日 15:09
吉野の食いしんぼう様
 我が家の空き地に蕗の薹、こりゃ、つきが回ってきたかも知れません。後日、もう一度確かめてみると、もっと可愛らしい小さなのが、後二つありました。楽しみです。確かに味噌に合いますよね。炒めるだけなので、私にもできる料理でした。
Posted by tentijin at 2017年03月10日 20:21
土地でしょうか?形が違って生えてくる。これぞ種の保存にほかならない。自然界は分かりませんが、動物も植物も同じでしょうね。レシピまで載せて頂き、味評論まで・・・春を頂きました。ごちそうさまで〜す!
Posted by 鬼城 at 2017年03月11日 07:16
鬼城様
 極楽と引き替えに命を削ってるようにも思いますが、美味しい時が花ですから、味わう方がいいですよね。どうも赤っぽい色は、固い蕾の段階のようです。開き始めると、緑が濃くなってくるのではと考えています。
Posted by tentijin at 2017年03月12日 22:03
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