2018年11月07日

787 西 に 走 っ て み る

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鬼北の空

 突然の出来事が起こった週は、鬼北と風の国を何往復もした。秋の終わりの空を、落ち着いて眺める余裕もなかった気がする。

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スーパーカブ

 お父さんの仕事の主たるものになっていた風呂焚き、お父さんがその薪を作る空間がある。敷地の一番下になる。地下2階になる倉庫のような部屋だ。薪割りはそこで行われるので、必要な道具が全て揃っている。私もお父さんに習って、そこで薪割りをしてみた。なかなか大変な作業だ。その部屋の前に、お父さんのスーパーカブが収納されている。


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西へ

 ふと、このカブの行く末を思い描いてみた。主を失ってしまったカブは、この倉庫の中で、じっと時を刻んでいる。雨を防ぐ屋根の下なので、すぐに錆びて朽ち果てることはないだろう。しかし、主を失ってしまったので、誰もそのエンジンをかける者はいないかもしれない。近々そのバッテリーがあがってしまうことだろう。

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西側の海

 私もバイクの免許を持っているので、ふと、乗ってみようという気になった。坂の多い風の国なので、何十年も乗ってないカブに乗るのは、少し危険な気もした。気付くと、お墓のある西の方角へ走っていた。この地区を外れた所まで来ると、断崖絶壁から海が見える。


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裏側の梶谷鼻

 例の梶谷鼻の裏側に出た。蜜柑山はまだまだ続き、道は山を越えて三崎の町まで続いている。

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第2の梶谷鼻

 次の鼻には、第2の梶谷鼻にあたる岩山が2つ見えてくる。この鼻を回ったところで、Uターンして岡の川まで帰ってきた。途中でいつも助けてくれるS君に出合う。彼もバイクに乗るので、時々、乗ってほしいと頼んでみた。快く引き受けてくれた。お父さんも、彼に乗ってもらえれば、本望だと思う。


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足を分解

 お父さんの突然の死を知らなかったという、いつもミカンなどを運んでくれる運送屋さんのNさんが、巨大な伊勢エビを持ってきてくれた。仏前に供えようと考えて、中身を苦労して取り出し、分解してみた。


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胴体も身を抜く

 胴体は大きいので、比較的身を出すのは、容易にできるが、足などの細い部分は、折れないように細心の注意をして身を抜くのは大変難しい。しかし、これを再び組み立てるのはもっと難しそうだが、何とか完成させてお父さんに見てもらいたいものだ。
posted by tentijin at 23:33| 愛媛 ☀| Comment(4) | 随想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
主の居なくなったスーパーカブへの思い、大切にしましょう。寂しさは当分の間続くと思います。伊勢エビの調理もお父さんを思い出しながらしたことでしょう。風の国も鬼北郷も冬間近です。思い出を胸に前進ですよ。
Posted by 鬼城 at 2018年11月08日 08:31
 抜けるように青い空と海、何時もの風景、家に置かれている物も変わらないのに、その人だけが見つからない。寂しさが募ってきます。
 皆さんの思い出の中でお父さんは生き続けられると思われるにはまだ時間が掛かるのかもしれません。
 お父さんを実父のように慕われていたtentijinさん、お父さんも大好きな息子だったことでしょう。
Posted by 吉野の食いしんぼう at 2018年11月08日 16:48
鬼城様
 何気ない日常の1風景から、思い出が蘇ってくるものですね。ずーっと暮らしてきたお母さんは、私たちの前では、気丈に振る舞っておられますが、きっと「ああ!」と思われる時があるでしょうね。時が解決してくれるまで、少しずつ前進したいと思います。
Posted by tentijin at 2018年11月08日 21:08
吉野の食いしんぼう様
 風の国お手伝いを重ねるうちに、いろいろなことを教えていただいた気がします。山仕事や病院への行き帰り、私には、ありがたい貴重な時間だったような気がしています。教えを大切にしながら、頑張っていきたいものです。
Posted by tentijin at 2018年11月08日 21:13
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